院長日記4 虫歯は削る?削らない?

虫歯は、以前よりも削らない方向性になってきています。何故でしょうか?

A.歯科医師的理由

①虫歯をしっかり削り、しっかりと封鎖する事は非常に難しいという事実。

経過を見守った方が結果として良いという状態の虫歯が多くあった事への気付き。

②虫歯を削ることによって、神経に炎症が起きてしまうリスクがある事の回避。

③虫歯を削ることによって、噛み合わせが変化してしまう事の回避。

B.環境的理由

①国民的に歯を大事にしようという気運が高まった事。

②フッ素配合の歯磨き粉が、増えた事。

③歯ブラシ以外の補助器具の普及

など、色々理由は有ります。

Aの①に関して言えば、最近では、ルーペや顕微鏡を使用した治療が普及して来ていますので、一つの解決になるかと思いますし、②③に関して言えば、初期(軽度もしくは一部中度)の虫歯が、存在しても削らない診断が必要かもしれません。

Bに関して言えば、虫歯の数自体が減少していますので、今後も初期の虫歯は、削るより管理する方向性が強くなる傾向にあるのかなと感じています。